こちらの記事では、マンションが老朽化することによりどのような問題が発生するのか、また老朽化にはどのような対策が考えられるのかをまとめています。
マンションが老朽化してしまうと、建物や設備の劣化が起こってきます。
例えば、天井や壁、床などのコンクリート部分にひび割れが発生する場合があります。この状態を放置していると、雨水などがそのひび部分から室内に侵入し、漏水が起こってしまいますし、建物自体にもダメージを与える可能性もあります。
また、例えば鉄筋が錆びると外壁のコンクリートが押し出されてきます。こうなるとコンクリートやタイルに浮きや剥がれが発生し、剥がれ落ちてしまう危険性もあります。もし剥がれ落ちた場所が廊下の天井や外壁だった場合、落下したコンクリートなどで人が怪我をしたり、物を壊してしまう可能性も考えられるでしょう。マンションの住人はもちろん、マンションの外を歩いている第三者に被害が及ぶケースもあり得ます。
このように、マンションが老朽化してしまうと建物や設備が劣化してしまい、さまざまな問題が発生することになります。
これから建てる建物が最低限満たしておくべき耐震性能を耐震基準と呼びますが、老朽化したマンションの場合、現行の耐震基準を満たしていない可能性も考えられます。
耐震基準は、大きな地震が発生するたびに改正が行われています。これまでに最も大きい改正は1981年に行われました(改正の3年前に宮城県沖地震が発生しています)。この改正前の耐震基準は「旧耐震基準」、改正後の耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれています。
以上から、建築から時間が経過しているマンションについては旧耐震基準で建てられている可能性もありますので、現行の耐震基準を満たしているかを確認することが大切といえます。
老朽化したマンションは、資産価値が下がってしまいます。
マンションの老朽化が進んだ場合には、そこに住んでいる人はより快適な住まいを求めて引っ越しをすることが予想されます。そうなると空室が増えてしまい、マンションを維持・管理していくための資金集めが難しくなってしまうと考えられます。
また、老朽化したマンションはその分修繕を行うべき箇所も増えていくため、多くの費用が必要になります。しかし、上記の通り修繕費用を負担する住人が減ってしまった場合には、費用が不足してしまうことから設備の故障や建物の問題が発生した場合にも修繕を行えなくなります。
こうなると、マンションの老朽化が進み、引っ越しする住人が増え、修繕費用がさらに集まらなくなり、マンションはより傷んでしまうといった悪循環に陥ってしまいます。マンションの資産価値は、立地のほか、外観や給排水設備など目に見えない部分の管理状況などにも影響を受けるため、しっかりと管理を行う必要があるといえます。
マンション老朽化への対策としては、「マンションの修繕を検討する」という選択肢があります。マンションの大規模修繕を定期的に行い、快適に住める環境を整えることが大切です。国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、分譲マンションの場合は大規模な修繕を12年ほどの周期で行っていくことが推奨されています。この点から、多くのマンションはそれぞれの状況を踏まえながら定期的な大規模修繕を計画しています。
このように修繕を計画し、実施していくことによって古くなってしまった共有設備を更新したり、経年劣化が生じている部分を修復したりすることで、快適で不安なく暮らせる環境を保てるといえるでしょう。
「マンションを建て替える」のもひとつの選択肢です。建て替えを行うことにより、住民は同じ場所に住み続けられますし、何より新しいマンションに住めるメリットもあります。ただし、実際には老朽化したマンションの建て替えを行った事例は少ない状況となっています。
これは、まずマンション建て替えには莫大な費用が必要となる点が理由のひとつです。さらに、建て替えを行うためにはマンション区分所有者の4/5以上の賛成と、議決権の4/5以上の賛成が必要となります。このように、マンションの建て替えを進めていくためには、区分所有者から合意を得ることが必要となります。
もし、大規模な修繕が難しく建て替えを行う必要がある場合には、管理組合に検討組織を設置した上で、専門家に意見を仰ぐなどしながら進めていくことが大切です。
もうひとつの対策としては、「マンションを解体し、敷地を売却する」方法も考えられます。
ただし、解体をするための費用はマンションの区分所有者にて負担することになります。さらに、マンションの土地を売却する場合には、区分所有者の4/5以上の賛同を得なければならない点に加えて、耐震性が不足しているマンションという認定を受ける必要があります。また、検討組織の立ち上げや専門家・売却先の選定も行わなければなりません。 以上から、解体して敷地を売却する方法は、建て替え以上に難易度が高いといえます。そのため、大規模修繕や建て替えを検討した上での選択肢となります。
マンションの老朽化が進むと、設備の劣化や資産価値の低下などさまざまな問題が発生する可能性が大きくなってきます。以上から、マンションの建物を維持するための修繕計画を立て、定期的なメンテナンスを実施することが大切といえます。老朽化への対策を行っていくことで、快適に過ごせる環境を維持できるでしょう。



選定基準:
一般社団法人 マンション管理業協会に属し、埼玉県に事業所・支店があるマンション管理会社の中から、担当者の担当棟数を10件以下に制限している3社を選出。
・ホームライフ管理…事務管理から建物の管理(大規模修繕工事の実行まで)をワンストップで対応している。
・三興管理……独立系マンション管理会社で、HP上でリーズナブルな価格について言及している。
・マリモコミュニティ……マンション内のコミュニティのサポートを行っている。
として選出しました。